１９７４年（昭和４９年）８月、故丸山典義前会長が当時会長を務めていた王子青少年育成会（王子小学校ＰＴＡ・ＯＢの有志会）の継続的育成活動として１７人の子供達を集めてチームが結成された。当時大学１年生の丸山隆司コーチ（現会長）が指導に当たり、１１月には丸山会長の郷里・栃木県足利市に遠征し、地元チームと交歓試合を行った。この時点ではチーム名もまだ決まっておらず、この年は公式戦の参加もなかった。しかし、１２月にはチームのスローガンである３Ｓ（スイッチ：けじめの良さ　スピード：機敏な行動　スマート：心と行動の美しさ）と誰からも愛される少年に育ってほしいとの育成会の願いを表すものとしてチーム名が『ドルフィンズ』に決まった。２年目の北区教育委員会主催の夏の大会で高学年が敢闘賞（ブロック準優勝）となり、３年目で赤羽西グランド大会で早くも初優勝を飾ることができた。この優勝をきっかけに「ボール１個で入部できた子供達と育成会のチーム」から「子供を部員・その親を会員」とする現在の組織の基盤が出来上がった。そして部員も年々増加し、昭和５３年には中学生チームも含め１００名を越える部員を擁し、教育委員会の大会には当クラブより７チーム（中学3､2年−１　中学2､1年−１　6年−１　5年−２　4年−１　4､3年−１）が参加するという区内最大級のチームに成長した。
　また、奉仕の実践として１０月１日（都民の日）には王子駅前で赤い羽根共同募金のお手伝いを創立の年から昭和６２年まで続けている。

　当クラブでは結成２年目から毎年、夏合宿を２泊３日で実施しているが、平成６年の創立２０周年時には、記念事業として北区と姉妹区の北京市宣武区（現西城区）を訪問し、宣武区チームの他、王子小学校と姉妹校の関係にある北京第一実験小学校チームとの親善試合を通じた交流活動を行い、大きな成果を収めている。この国際交流活動が高く評価され、平成７年３月に「公共社会への貢献」として北区より善行青少年表彰を受けている。そして、その翌平成８年には、区内３チームによる宣武区チーム招聘実行委員会の中心として選手１５名、引率役員５名の宣武区チーム訪日団を受け入れ、思い出多い意義ある交流活動を成功させている。

　また、平成２３年３月に発生した東日本大震災の支援活動として「北区明るい社会づくりの会」（略称：北区明社・峰田将会長）が毎月実施する王子駅前での街頭募金に積極的に参加する中で、陸前高田の少年野球チーム「横田野球スポーツ少年団」との交流が始まり、北区明社をはじめ北区役所、北区体協等のご支援をいただき、平成２４年８月には横田スポ少を北区に招き、本年８月には当クラブの高学年チームを陸前高田に派遣し、横田スポ少と親善試合等を通じて心温まる交流を深めた。こうした活動はＮＨＫニュースや岩手県のローカル紙にも取り上げられている。

　当クラブは約３０名のコーチングスタッフを擁しているが、その大半は卒業生の父親であり、皆、地域青少年の育成に情熱を注ぐボランティアであるが、自らの技術向上と親睦を兼ねた大人のチームも年代別に２チーム結成し、本年春の北区大会実年の部（５０歳以上）で優勝、秋は準優勝、若手コーチチームも本年秋の北区大会４部でベスト８となっている。また、ＯＢ母が中心となって結成されたソフトボールチームは本年春秋の北区大会で準優勝を収めている。

※　２０１４年（平成２６年）１１月現在　卒業生：４９６名　現役部員：４６名

（２０１４年発行・創立４０周年記念誌　より）